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デスクトップMacでもTouch Barが使える「Touch Bar Simulator」がリリースされたので、映像編集・デザイン作業視点で試してみた

デスクトップMacでもTouch Barが使える「Touch Bar Simulator」がリリースされたので、映像編集・デザイン作業視点で試してみた

新型MacBook Proのキーボードには、マルチタッチディスプレイ「Touch Bar」が搭載されており、起動中のソフトの操作パネルにできます。当然ながらiMacMac Proなどのデスクトップ型のMacでは利用できませんでした。

しかしこの度、Touch Barを画面上に表示し利用できる「Touch Bar Simulator」がリリースされていたので試してみました。

映像制作、デザイン作業で利用できるか、という視点で検証してみます。
※インストールした環境は、macOS Mojave 10.14.5、Adobeは全て最新版(2019.7.5時点)です。

 

Touch Bar Simulator の入手方法

作者の方がGitHubに公開されています。(MITライセンス
アイコンのワンコが可愛いですね!

github.com

ダウンロードは、リンク先の中段付近、Download the latest releaseから。

リンク先で「Download」をクリックします。
dmgファイルを展開して、「Touch Bar Simulator」をアプリケーションフォルダにコピーすればインストール完了です。

Touch Bar Simulator の使い方

起動するとメニューバーにアイコンが増えています。

f:id:tasoba:20190705131112j:plain

左クリックして表示しましょう!

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すこし分かりにくいですが、右クリックするとメニューが出てきます。右です。画面上下へのドッキングやフローティング表示、透明度などを細かく設定できます。

f:id:tasoba:20190705131536j:plain

以降は、タッチバーと同じように動作します。操作方法はAppleの公式ページなどが参考になりそうです。あくまでシュミレーターを使っていることを忘れずに。

support.apple.com

編集・デザインソフトで使ってみる(Adobe系)

現時点で確認できた対応ソフトはPhotoshopIllustrator、Premiere Proの3つでした。検証したのは映像制作まわりで使うソフトのみなので、他のAdobeソフトも対応しているかもしれません。

Photoshopでの使い心地

PhotoshopのTouch Barは、表示されるボタンのカスタマイズにも対応します。(カスタマイズメニューはTouch Bar Simulatorが起動していると表示されます。)

helpx.adobe.com

カスタマイズできるボタンの一覧はこんな感じです。

PhotoshopのTouch Barカスタマイズ

色の変更はキャンバスと近づけると使い勝手が良さそうでした。

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カラーパレット等も選べます。

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ブラシは各パラメーターを調整できました。

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うーん、、、使えなくもない感じですがどうでしょうか。。。

ブラシ関連は良さそうにも思いますが、手で操作する本物のTouch Barとは一段劣りそうに感じます。同じ機能を頻繁に使う流れ作業などで使えそうなのですが、独自に機能を割り当てられないので、なんとも言えない雰囲気です。(ここはTouch Bar自体の問題ですが...)

Illustratorでの使い心地

Illustratorはボタンのカスタマイズ等はできません。プリセットのみでした。

helpx.adobe.com

選択中のオブジェクトにあわせて機能が変化しますね。テキスト選択時は、文字揃えやフォントサイズなども表示されます。重なり順などにもアクセス可能。

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なにも選択しないときは、ルーラーやグリッドの切り替えなどになります。

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Illustratorの場合も、Photoshopとあまり印象は変わらずです。カラーは塗りと線で分かれているのですが、線幅の変更はできないです。すこし機能が中途半端なのではないでしょうか。。。

Premiere Proでの使い心地

Premiere Proの場合、いままでの2つのソフトよりは少しだけ良いかもしれません。Adobeの公式リファレンスが見つからないのですが、「Premiere Pro」メニューからカスタマイズも可能です。

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ツール切り替えや、マーカー間の移動、タイムラインの上下伸縮などがあります。フレーム書き出しやデフォルトトランジションの追加なども見えますね。

Premiere ProのTouch Barカスタマイズ

Premiere ProのTouch Barカスタマイズ

ショートカットに不慣れな場合や、頻繁にツールを持ち帰るようなシーンでは少し使えるかもしれません。第2のツールパレットと思えば無くもないでしょうか。

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まとめ

編集効率だけを考えれば、確実にキーボードショートカットや、左手デバイスを導入した方が良さそうに感じます。Final Cut Proだとまた違った印象なのかもしれませんね。

とはいえ、無料で試せるツールなので気になる方は試してみてください。Finderとかはもっと便利に使えそうなんですけどね。

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参考サイト

Xcode不要のTouch Barシミュレーター「Touch Bar Simulator」がDockのような自動表示/非表示機能をサポート。 | AAPL Ch.