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あまり見慣れない"30PF"形式で記録された映像ファイルの取り扱い方

プログレッシブ撮影で一部のカメラでは「30P」ではなく「30PF」というあまり見慣れない形式で記録されることがあります。(eos C100など)

そのような素材をPremiere Proで編集する際の設定についての覚書です。

そもそもPFとはなにか

厳密なことは調べ切れていませんが、基本的には「60i形式で記録された30Pの映像」という認識であっていると思います。ただ、厳密な30Pではないため、メーカー側があえて「30PF」という表記にしていると思われます。(違ったらコメントで教えてください。)

きちんと設定すれば、画質面での劣化はほぼ分からない印象です。ただし、後述の設定をしない場合、明確な劣化が見られます。

Premiere Proでの設定の仕方

プログレッシブ形式のシーケンス(つまり「フィールドなし」)で編集する場合、前述のようにあくまで「60i」形式であるため、Premiere側での不要な変換処理(インターレース解除)が入ってしまうためか、画質が劣化します。

回避するための設定方法はプロジェクトパネルで該当ファイルを右クリック、変更→フッテージを変換...を選択し、フィールドを「なし」に変更します。

フィールドを「なし」に変更

この設定により、Premiere Proにこの素材が「30P」素材であると認識させます。

画質比較

一見わからないのですが、シャープな細い横線などをみると明確に変化が感じられます。ただ、深度を活かしたピン浅な映像などではわからなそうです。

未設定(60iのまま):横線に滲みが見られる

設定済み(フィールドなし):横線の滲みが消えている

まとめ

ちょっとしたことでも画質が変わりますね。細かい点ですが気を付けていきたいです。

※補足:メーカー表記に合わせて30Pと記載していますが、厳密には29.97Pのことです。